2023年4月27日 12:00
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』はなぜ世界中でヒットしているのか? 製作者が語る
その結果、本作はマリオの世界観やキャラクターが見事にスクリーンで表現され、目の前にあるのはスクリーンで、映画館にいるのに“自分がマリオを操作して遊んでいる時と同じ感覚”が楽しめる映画になった。
完成形にたどり着くために多くのスタッフが創作と工夫を積み重ねることになったが、ここでもポイントになったのは“宮本茂”だとメレダンドリは笑顔を見せる。
「宮本さんは神秘的で、神話に出てくる伝説的な人物のような方ですが、実際にお会いして話をすると、非常に寛容な方なんです。さらに重要なのは、宮本さんは一緒に仕事をする周囲の人間に大きな影響を与える人だということです。
彼と一緒に仕事をすると、いつしか誰もが『自分も最高の仕事をしなければならない』と思えてくるのです。その結果、彼の周囲にいる誰もが仕事を“しなければ”ではなく、自分から“やりたい”と思ってしまうんですよ(笑)。
宮本さんの持っている知識やビジョンに見合うだけの仕事をしたいと、任天堂のみなさんとイルミネーションの才能あるスタッフが力を合わせてがんばった結果、本作が完成したと思っています」
メレダンドリは、創作の過程に最初から最後まで伴走する“ストーリーを伝えるプロデューサー”で「私は他のアニメーション会社のように任命した監督を制作の途中でクビにすることは絶対にないですし、課題や問題が起こっても、いつも監督の味方になって最後まで共に作業を続けたいと思っています」