森山直太朗インタビュー「映像作品『素晴らしい世界』をきっかけに、見た人がそれぞれの中にある何かを考えるきっかけになってほしい」
シンプルに、いつかあのセンターステージでやってみたいっていうのが夢だったんです。それはだから、ツアーで100本回ってみたいっていう、漠然とした夢と同じレベルのものとしてあって、いつか広いところのセンターステージに立って舞台をやってみたかった。で、今回100本の夢が叶ったから、その勢いでスタッフに提案してみたんですよ。
そしたら、いろいろな話の流れで、『素晴らしい世界』の国内公演の終着点としては見えるんじゃないかっていうことになって、僕自身も、ああそうかと。NHKホールで行った〈前篇・中篇・後篇〉は101本目に当たるライブだったんですけど、その時点ではそこが終わりだったんです。でも、僕のこれまでの活動を辿っていくと、実は終わりはまだその先にあるんだよっていう裏切りも森山直太朗らしいなと思ったんです。それもこれも、『素晴らしい世界』という言葉が持っている受け皿としての大きさがあったからこそ、物語をつなげていけたんですよね。ということで、〈前篇・中篇・後篇〉の先にあるもの、それは〈番外篇〉しかないよね、はみ出ちゃったんだからっていうことになりました。
さらにその、はみ出ちゃった中にアジアやアメリカといった、海外公演も含まれることで、両国国技館とワシントン、上海、台北にまではみ出ちゃった〈番外篇〉としてまとめることでしっくりくるものがありました。