三石琴乃が女の子たちに与えた夢と強さ「辛いときはうさぎちゃんが背中を押してくれるはず」
がその力を駆使して、わかりやすさと楽しさを損なわずに、人間愛を描いた女子向け王道アニメーションです。変身シーンや技を繰り出すシーンはアニメの醍醐味ですが、それを存分に表現してくれた作品だと思います。一方の「Crystal」は、原作を受けて少女漫画的な雰囲気ーー揺れる乙女心や恋のときめきで動揺する気持ちとか、そんなテイストがふんだんに盛り込まれた作品だと思います。
そんなことから、「Crystal」については、90年代版アニメでやっていたセーラームーン/月野うさぎちゃんは一度白紙に戻して、新しいセーラー戦士の役者さん、スタッフさんと共にゼロから作り上げました。「Crystal」で1話ずつ積み重なっていったのが、今のうさぎちゃんです。大人っぽい印象というのは、先ほども言ったように少女漫画から来るモノローグ描写が多いから、そう見えるのかもしれませんね。
ーー確かに能天気なうさぎちゃんよりも、考えるうさぎちゃんは大人っぽいです。
モノローグってやっぱり心の中なので、悩みや苦しみとかが表現されるから、大人っぽさが出るんじゃないでしょうか。
でもうさぎちゃんの根本は、ドジで泣き虫でお勉強もできなくてという所にあると思うので、そこはブレないように気を付けています。