くらし情報『最大の謎は主人公の“内面”。監督が語る『アースクエイクバード』』

最大の謎は主人公の“内面”。監督が語る『アースクエイクバード』

のひとつ」だと説明する。「『アリスのままで』はアルツハイマーを患って自分のアイデンティティを手放したくない女性が“未来”への恐怖と向き合う話でした。『コレット』の主人公は、力を持った夫の下で自分のアイデンティティを作り出そうと“現在”の自分と向き合います。そして本作では、自分の新しいアイデンティティを生み出すために“過去”に対する恐怖心と対峙する女性の物語です。どれもジャンルも違うし、コンテクスト(文脈)は違いますが、人生の中で起こるさまざまな出来事の中で、自分というものを手放したくないともがく主人公を描いた三部作だといえるでしょう」

なぜ彼は同じ主題を描き続けるのか?そこにはウェストモアランド監督自身の想いや経験が大きく影響している。「私はイングランドの北部で生まれて、ゲイの男性として生きてきました。しかし、幼い頃は自分が何者なのか見つける際に手助けしてくれる人がまったくいない状態で育ち、成長する中で自分が何者なのか改めて見出していく喜びを経験しました。だから僕の映画に登場する主人公たちは、自分が何者なのか?を自分で探して、自分で手にしていく人たちなのかもしれません。
そして、ご存知かもしれませんが、私は4年ほど前にパートナーを病気で失いました。

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