パーカーズ「あなたのナンバーワンになれますように!」 キラッキラなエネルギーで埋め尽くされたツアー初日をレポート
その根っこにあるのは、シリアスなメッセージであることが、様々な楽曲やパフォーマンスには表れていた。
ねたろとナオキがイントロからお立ち台に立ってフロアを見渡した「おねがい神様」。そして、豊田がハンドマイクを持って動き回り「後ろまで見えてるよ」と呼び掛けた「SMASH」。様々なバンドのライブでよく聞く言葉だが、パーカーズの場合、その言葉を本当に信じられるくらい、一人ひとりをよく見ているのが分かるのだ。実際に豊田が「顔を覚えて帰ろうと思って」と、じーっとフロアを見つめる一幕もあった。だからこそ「ナンバーワン」の演奏前に言った「あなたのナンバーワンになれますように!」という願いも真摯に響く。きっとオーディエンスにも伝わったんだろう。フロアには、たくさんの人差し指の“1”と「ありがとう」の声があふれた。
さらに「少年少女よ」の前に豊田が「あなたに歌ってるよ!」と叫んだときも、“あなた”は“私”だ、とドキッとしたほどだった。
正直、何年も前に少年少女と呼ばれる時期を終えてしまった筆者でさえ、だ。そして豊田が「どこまでもついてきてください!」と叫んだ「地獄ランデブー」。このピュアで猪突猛進な姿勢は、これからますます、たくさんの人たちに届いていくに違いないと確信できた。