2022年9月16日 12:00
岡本健一×成河対談 語り出したら止まらない! 【前編】想像を超える戯曲『建築家とアッシリア皇帝』にどう挑む?
でも別の舞台の本番中だと、やっぱり「読んでる場合じゃないから〜」となるわけですよ(笑)。ただ、この戯曲を昔、山崎努さんがやっていらしたんですよね。僕は山崎さんのことをすごく崇拝していて、戯曲を読む前に山崎さんに連絡して「今度これをやる予定なんです」って言ったんです。そうしたら山崎さんが「あの舞台は自分にとって大冒険だった」っておっしゃって。山崎さんが大冒険って、どういうことだろう!? と。それで、今日この取材があるので昨日読み終えたんですけど(笑)、いや、コレ冒険どころじゃないなと。
成河ハハハハ!
岡本こんな台本、読んだことない……っていうくらい、すごい世界だった。
――軽々しく受けてしまった……という一抹の後悔が!?(笑)
岡本いや、僕、基本的に来た仕事は全部受けるスタンスだから。
(一同笑)これを今、上演するのか……、いろんな世界があるなと。それで相手役が成河だと分かって、男ふたりで喜怒哀楽、いろんな感情をぶち撒けて、性別も超えて、立場も超えて……、どこに進んでいくのかまったく分からない、“演劇ならでは”みたいな戯曲だなと。そこには不穏な空気も、悲しみも混ざっていて、もちろん愛もあったり。