くらし情報『【観劇レポート】異なる文化を持つ者同士が“歌”で繋がる感動を ミュージカル『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』』

2023年11月9日 16:00

【観劇レポート】異なる文化を持つ者同士が“歌”で繋がる感動を ミュージカル『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』

【観劇レポート】異なる文化を持つ者同士が“歌”で繋がる感動を ミュージカル『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』
物語は最後までスリルが止まらないが、しかし最終的には大きな感動が劇場を包む。終盤、デロリスと修道院長(鳳蘭)が語り合うシーンがある。そこで修道院長は起きた事象を「神の御業だ」と言い、デロリスは「人間同士の繋がり(が成したことだ)」と言い、さらに修道院長が「私たちはいつか、ふたつは同じものだとわかるでしょう」と重ねる。信仰や立場で捉え方は異なる、だが互いを否定せず受け入れる光景のなんと美しいことか。現在の世界情勢にも思いを馳せ、このシーンはことのほか心に沁みた。


【観劇レポート】異なる文化を持つ者同士が“歌”で繋がる感動を ミュージカル『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』


また今回は“客席降り”と呼ばれる客席通路を使用する演出もある。これはコロナ禍真っ最中のここ数年では難しかった演出だ。まだ油断のならない状況ではあるとはいえ以前の日常が戻ってきたなと感慨深い。さらに客席も一緒に踊るカーテンコールも名物。演出家・山田和也の得意とする、客席を巻き込んで盛り上がらせる演出が冴え、最後まで一瞬たりとも飽きさせない。笑って感動して元気になる、ミュージカルの良さが凝縮されたような作品だ。

【観劇レポート】異なる文化を持つ者同士が“歌”で繋がる感動を ミュージカル『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』

カーテンコールより
なお前述のとおりデロリスとエディはダブルキャストで、2014年の日本初演から同役を務めている森公美子、石井一孝も出演中。

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