2021年9月28日 07:00
佐藤健×阿部寛の俳優論「いい俳優とは、目が離せなくなる人」
(阿部)
また、取調室で2人が対峙する場面も、俳優同士の気迫がぶつかり合う緊張感たっぷりのシーンとなった。
「大事なシーンではありましたけど、何か特別に準備をするということはなかったです。ただそこに行って、その場で感じたものを出そうと思っていただけで」(佐藤)
「僕も同じでした。瀬々さんにも佐藤さんにも信頼感があったので、あえて決めていくことはせずに、見て、そこに存在しようと」(阿部)
「阿部さんはお芝居をしている感じがあんまりしないというか。役者さんはいろんなタイプの方がいて、演技をしよう、表現をしようとする方もいる中で、阿部さんはただ役となってその場に存在している。だから、説得力があるし、すごく空気が柔軟なんですよね」(佐藤)
「この現場はそういう人が多かった気がします。佐藤さんもそうだし、林(遣都)くんもそう。みんなテイクごとに出てくるものが違うんです。
だからこそ僕も常に柔軟でいようと思っていたし、そのテイクで感じたものを出そうと思っていました」(阿部)
「瀬々さんがテイクを重ねる方なんですよね。それも、他の現場ではここをこうしてほしいからもう1回というふうに言われるんですけど、瀬々さんはそれがない。