2024年5月1日 18:00
足りない音は想像で「duo 20th Anniversary Live ROLLY & 谷山浩子」ふたりだけのステージ【ライブレポート】
は、谷山浩子が声優・豊崎愛生に提供した曲で、「ROLLYが絶対気に入るはず」と思いながら作ったというエピソードはファンにはおなじみ。謎のエフェクトや奇妙なセリフを曲中に放り込み、ファンタジックな物語をポップアートに変えるROLLY。曲間のMCも自由奔放、それぞれの作曲スタイルの話、昔の洋楽の話、古いドラマや映画の話と、ころころ転がってどこまで行くやらわからない。それが楽しい。
ここからしばらく、ふたりの美学の共通点、ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』にちなんだ世界をたっぷりと。「意味なしアリス」では、ハードロックなROLLYのギターがうなりを上げる。組曲として繋がった「公爵夫人の子守唄」「ウミガメスープ」「ハートのジャックが有罪であることの証拠の歌」は、ROLLYの演劇的歌唱、幻惑的ギターをたっぷりフィーチャーしてシュールな魅力を醸し出す。ここは渋谷の繁華街、でも心は小劇場のアングラ芝居。
『不思議の国のアリス』にまつわるトークがひとしきり盛り上がると、あっという間に第一部は残り2曲。ここで主役を張るのはROLLYで、歌うは谷山浩子の初期の代表曲「あたしの恋人」「あやつり人形」