くらし情報『『鳳凰祭四月大歌舞伎』開幕 昼の部『新・陰陽師』では次代を担う若手が顔を揃える』

2023年4月3日 13:30

『鳳凰祭四月大歌舞伎』開幕 昼の部『新・陰陽師』では次代を担う若手が顔を揃える

人で賑わう木更津の浜辺にやって来たのは、与三郎。仁左衛門演じる与三郎が、舞台から降りて客席の中を練り歩く演出に、場内の熱気が高まる。そして、お富と互いに一目惚れする場面では、与三郎から滲み出る若旦那らしい品の良さが美しく、その与三郎が瞬時に恋に落ちるほどの色気を纏うお富、まるで時が止まったかのように見つめ合う二人の姿が、観客の視線を釘付けに。

続いての「赤間別荘」では、密会した二人の色模様をみせる“濡れ場”と、このことがお富を囲う土地の親分赤間源左衛門(片岡亀蔵)にばれてしまい、与三郎が身体中を斬り苛まれる“責め場”という対比ある展開で引き込む。顔も身体も斬りつけられた上に、海に投げ込まれる与三郎。与三郎が死んだと思ったお富も海に身を投げる。それから三年後、二人は思いもかけず再会を果たし……。「源氏店」は、湯屋から戻ったお富の艶やかさが見どころで、再会を果たしたお富に与三郎が放つ「しがねえ恋の情けが仇」から始まる台詞が有名な名場面。
仁左衛門は筋書の聞き書きにて「お富への怒りも惚れ抜いているがゆえ」と与三郎の心情を表す。男女の不思議な巡り合いを描く名作で、仁左衛門と玉三郎の息の合ったやり取りが会場を魅了し、割れんばかりの拍手が起こった。

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