大島渚賞に輝いた小田香監督、新作『セノーテ』では神秘の泉の世界へ
「人に任せられたら楽なんだろうなとは思います(笑)。任せてみて、どうなるかをみてみたい気持ちもないわけではないです。
ただ、現時点では自分でやらないとダメですね。というのも、なぜ、このショットを撮ったのか考える作業は、やはり自分でしないといけない。私自身、撮影しているときそこまできちんとわかっていない、このショットを撮った動機や理由が、編集の中で浮かび上がってくることがある。ショットの持っているリズムやイメージで見えてくるものがある。その探し物は自分でしないといけない。だから、いまのところ自分でやるのがベストだと思っています」
作品はロッテルダム国際映画祭や山形国際ドキュメンタリー映画祭に正式出品され、高い評価を得た。
また今年3月には、世界に羽ばたく新たな才能を育てるために新設された第一回大島渚賞を受賞。審査員長の坂本龍一らに絶賛された。「大島渚賞は思ってもいない受賞といいますか。大島渚監督という世界的な映画監督の賞をいただくことになるとは夢にも思っていませんでした。いま、この賞の重みをひしひしと感じています。
ただ、そう感じる一方で、あまりプレッシャーを自分に与えないようにとは思っていて。