2022年2月7日 17:30
古川雄大×谷賢一インタビュー 新感覚の舞台で、「言葉の迷宮」の虜になって
シェイクスピアのモノローグが自分の悩みを全部説明してくれるのとは違って、結局シラノは何を考えていたんだろうな〜というのは、かなり巧妙に隠されているんです。当然我々は「きっとこういうことを考えているんだろうね」と話しながら稽古をしていきますが、舞台上ではそれは語られないので。お客さんが古川さんの演技と言葉を頼りに「あの人、本当はどう思っているのかな」と想像する、そういったなぞなぞ的な要素があると思っています。
「醜男」といわれるシラノだが、はたして美醜の基準とは・・・?
――シラノは“大きな鼻”であることに、つまり自分の容姿にコンプレックスを持つ人物ですよね。NTライブの主演俳優ジェイムス・マカヴォイにしても古川さんにしても、端正な資質を持った俳優さんがシラノの役を演じる、その効果についてはどう思われますか?
谷ああ〜、ということは、古川さんのことを醜男だとは思わないんですか?
――えっ!(思いがけない切り返しに動揺…)そんな、思ったことないです。
谷美醜の基準って何だろう……と、僕もわからないんですよ。アンケートを取ったら、おそらく100人中の99人は「古川さん、カッコいいよね」