2022年1月12日 17:00
SFアニメ『Sonny Boy』をオリジナルで作り上げた夏目真悟監督、「思春期の頃を思い出しながら観てほしい」
1週間で1行くらいしか書けないときもあり、愕然としましたね。
──まさに産みの苦しみですね。
夏目やっぱり身を切らないと面白くならないことはありますから。言葉だけを連ねてもどこか嘘っぽくなってしまいますし、それほど器用な方じゃないので、なるべく正直にキャラクターやストーリーを表現したいと思っていました。嘘のないものを作ろうとするなら、自分がこれまで経験したことから出していくのがベターだなと、今回はそういう作り方を意識しています。
『Sonny Boy』は長良が成長し、自分なりの選択をする物語。特に6話以降は、過去を振り返ったり、足下を見つめるようなエピソードが続きます。僕がこの作品を作るにあたって歩いた足跡を、長良にも歩かせかたったんです。
──監督が「私的な作品」とおっしゃる理由がよく分かりました。ちなみに『Sonny Boy』のキャラクターたちは中学3年生の設定ですが、監督の当時の思い出を教えてください。
夏目『トム・ソーヤーの冒険』が大好きだったのですが、それ以外にも映画やアニメ、ゲームなどにもたくさん触れて過ごしていました。いい時代に生まれたとつくづく思います。ただその分、自由すぎるがゆえのストレスも感じていて、それが今回の作品にも反映されている気がします。