2022年8月25日 12:00
【松田龍平】40歳を前に思うこと。『連続ドラマW 鵜頭川村事件』インタビュー
岩森と村人たちとの距離感を考えたときに、村の問題を解決することが、奥さんを見つけることにどう繋がってくるのかが分からなかったんです。
――“探偵”的な役柄を演じることには興味や楽しさを感じなかったんですか?
松田いやー、それをやるなら探偵役でやりたいですよ(笑)。(岩森は)医者だからなぁ。でも、今考えると、ことごとく予想が外れて、その度にボロボロになって、岩森は目的が分からなくなってしまっていたのかもしれないですね。とにかく真っ暗な洞窟から抜け出したい思いだったのかも。
“父親役”については入江監督ともしっかり話し合った
――娘を連れて鵜頭川村を訪れる岩森ですが、初めてではないにせよ、松田さんに対して“父親役”というイメージがあまりない視聴者も多いかと思います。演じるにあたって意識したことはありましたか?
松田今回、岩森は娘と一緒に奥さんを捜しに行くという設定なんですけど、脚本には娘との会話がほとんどないんですよ。だからそこがまず異様で。
岩森と娘がどういう家族なのか分からないところがあって。“父親”と“娘”という、最低限の肩書きのような関係性でしかないなって思って。だからこそ、ふたりの佇まいからも岩森の人物像が見えてくるところがあったんじゃないかと思います。