くらし情報『大西宇宙「最も自分に合った役」と自信をのぞかせる新国立劇場『コジ・ファン・トゥッテ』』

2024年4月17日 12:00

大西宇宙「最も自分に合った役」と自信をのぞかせる新国立劇場『コジ・ファン・トゥッテ』

大西宇宙


5月30日(木)に開幕する新国立劇場のモーツァルト《コジ・ファン・トゥッテ》。主人公のひとりグリエルモ役を演じるのがバリトン歌手の大西宇宙(たかおき)だ。圧倒的に二枚目な美声と知的な表現力。2月に発表された令和5年度の芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞するなど、世代を代表するトップランナーとして疾走中の大西が、最も付き合いの長いオペラだと語るのが《コジ・ファン・トゥッテ》だ。

「初めて全曲のスコアを買って勉強したのも《コジ》だし、最初から最後までやった初めての役もグリエルモでした。学生時代、武蔵野音楽大学のオペラ公演が《コジ》で、2年かけて1幕ずつ。さらにそのあと、大学院や先生まで含めた、大学あげての公演も《コジ》で、そちらでもグリエルモをやらせてもらいました。

それだけずっとやったので、他の役のパートも覚えちゃうんですね。
ニューヨークに留学して、ジュリアード音楽院とメトロポリタン歌劇場の研修所との合同公演でも《コジ》をやって、グリエルモのカヴァーだったのですが、レチタティーヴォの稽古にドン・アルフォンソがいないことがありました。

『誰かできる人いない?』

『僕たぶん歌える』

と、その場でいきなりやってみたらほぼ全部完璧にできて。

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