ポール・メスカルとデンゼル・ワシントンが語る超大作『グラディエーターII』
でも、僕はどんな題材であっても、どのような撮影規模であっても、自分のスタイルにコミットしたいと思っています。ですから、この映画が大作だとか、どんな撮影規模だとか、そういうことは演技する時には一切考えません。自分が脚本を読んだ時に、感情面で、クリエイティブの面でどうやって向き合ったか、そのことだけを考えています」
彼は入念にトレーニングと準備を重ね、撮影に臨んだ。劇中のルシアスは戦いに巻き込まれ、すべてを失い、剣闘士として命懸けの戦いを続け、やがて自身の過去と向き合って葛藤する。彼の置かれる立場がダイナミックに動いていくドラマが本作の大きな見どころだ。
「ルシアスは最初に登場した時には帝国を憎むコミュニストのように思えるかもしれません。しかし、彼のローマ帝国に対する怒りは、愛する人を殺されたという極めて個人的なものです。その後、彼は自分が家族に捨てられたと思っていることが判明し、それでも彼は故郷に戻ります。
運命と向き合う物語や、自らの血を継承しなければならない責任感の物語が描かれているのです」
そんなルシアスを奴隷として買い、剣闘士としてローマに導くのが、ワシントンが演じるマクリヌスだ。