ASKA「今しか歌えない歌を」コロナ禍での“新しいリアル”を語る【ロングインタビュー】
今は日本のミュージシャンの方々も積極的に取り組まれていますよね。新しいNPOができると、すぐにアーティストと組んで行動を起こすような、そういう文化が日本でも出来上がったので、今では普通になりましたよね。まさに今回の新型コロナウイルスに対してもそのような動きは様々に見られましたから。その上で大事なことは、チャリティーやボランティアというのは、無理をしてやるものではないという大原則ですね。できる人ができるときにやったらいいんです。たとえばこのタイミングはどうしてもできないけど、落ち着いたらしっかりやらせていただこうで、全然構わない。そうした意識レベルにおいて日常になることで初めて文化になっていきますから。
今僕らは境界線のど真ん中にいる
ーーツアーの話に戻りますと、新型コロナウイルスの状況というのはどのように感じていましたか?
ASKA:僕はデータとか知識よりも肌で感じることの方が大きくて、わりと早い段階でツアーを延期することを伝えていたんですよ。
もしかしたら思っている以上に世の中は大きな渦に巻き込まれるかもしれないっていうことで。事実、そうなってしまったわけですけど。これから先のことを僕の感覚で言うなら、来年の秋まではライブ・エンタテインメントは成立しないだろうなって思っています。