大盛況の中、完走した全国ツアー『Laura day romance tour 2024 crash landing』最終公演@Zepp Shinjuku 【オフィシャルレポート】
ライブでの再現が難しそうなこの曲が完全にバンドのものになっているのも驚きだが、テンポを落としたセクションから転調するCセクションまでの構成の見事さ、その複雑な構成を弛緩させないメンバー全員の曲の理解に感銘を受けてしまった。1時間半が経過していたが、体感はその半分ぐらいだ。
ひたすら拍手だけでアンコールを求めるオーディエンスもローラズのファンの特徴を物語っているが、再登場したバンドもまずは演奏。フィードバックノイズがサイレンのような出だしから「大停電」が始まると拍手と歓声が上がり、曲の途中で「夜のジェットコースター」に繋げていく。初期からのファンには特に嬉しい選曲だったはず。ツアーファイナルでもあり、メンバーがやっとMCらしいMCを始める。井上は過去最大キャパがソールドアウトしたことに対してオーディエンスに感謝が止まらないと話し、「元々はフジロックに無料で行きたいという邪な気持ちで始まったんですけど」と結成の経緯に遡ると、鈴木は「フジロックに無料で行きたい望みはまだ持ってるんでいつでも声かけてください」とオチをつけた。流行にとらわれない自分たちの音楽が支持されていることへの素直な感謝を表す井上は歌っている時の姿勢同様清々しい。