2023年7月1日 12:00
山下智久、映画『SEE HEAR LOVE』ロングインタビュー 役作りや監督業、そして歌手活動について語る
キャラクターの感情とか、そのときの状況とか、それこそカメラアングルとか、レンズとか、そういうこだわりが何層もあるから、時が経っても色あせないものになるんじゃないかと思いました。
あとはトラブルがあったときの対処法が素晴らしかったです。トラブル自体を活かすこともあれば、発想を全く変えることもあるのですが、マイナスをプラスに持っていける人。もちろん悩まれるし、時間もかけられますけど、そこはすごい特技なんじゃないかと思いました。
──演出で印象に残っていることはありますか。
たくさんあります。毎日が楽しかったです。自分が思っていたことと真逆のことを言われてハッとすることもあったんですけど、正反対のようで実は近いというか。
長所と短所が同じところにあるような、うまく言葉で説明できないんですけど、そういう気づきが随所で味わえました。
──具体的な動きとかではなく、心情的なところを演出されるんですね。
もしかしたら人によって違うのかもしれないですけど、僕にはそういう演出方法でした。
監督からは「最低でも5テイクはやりたい」と言われていて、良くても悪くても5テイクは撮るんです。だからその中から1つを選んで繋げていくことを考えると、壮大なパズルというか、工程が何百、何千ってあるので、監督っていう仕事のすごさをのぞかせてもらった気がします。