2021年8月12日 17:00
「一番大きなハードルは頭を使うこと」有澤樟太郎が挑む二人芝居『息子の証明』
わだかまりをなくすためには言葉にする。これは親子に限らず人間関係にも言えると思いました。ただ僕自身は、けっこう母と頻繁に電話したりして、仲はいいほうなんですね。
――電話でどんな話をされるのですか?
この前は「オリンピックのあの選手と弟が似てる」「カッコいい」「そりゃモテるわ」って連絡が来ました(笑)。僕のことも応援してくれていて、舞台を観に来たり、記事が掲載された雑誌を買ってくれたり、写真を飾ってくれたりもします。
――そういう有澤さんにとってはリアルという役はなかなか共感できないものですか?
でもなんか共感できるんですよね、不思議と。と同時に、母親にも感情移入してしまいますね(笑)。
――今作でチャレンジしたいと思われていることはありますか?
今年『スルース~探偵~』という、吉田鋼太郎さんと柿澤勇人さんの二人芝居の会話劇を観劇した時に、二人芝居の概念が壊されました。
台詞の掛け合いだけじゃなくて、一つひとつの動きが洗練されていて、緊張感があって、すごく面白くて。だから今回そんなふうに、耳だけじゃなくて目でも緊張感が伝わるような、ふたりだけの空間をつくってみたいです。今はまだいっぱいいっぱいで道のりも長いですが、どんな空間になるのか、楽しみにしています。