2022年10月25日 12:00
のん×門脇麦「のんちゃんは、私の1000万倍くらいブレない人」
でもこの三ツ瀬では、亡くなった方の気持ちを描いている。中には突然すぎて自分が死んだことに気づいていない人もいる。私は、亡くなった方がその後どうしているかを考えたことがなかった。すごくびっくりしたし、心をえぐられるような衝撃がありました。
門脇天界と地上の間にある世界って聞くと、おとぎ話のような世界をイメージするというか。きっと現実よりハッピーに暮らしている人が多いんだろうなって、これまでいろんな物語の中で登場してきたものを思い返しても、そういうものが多かった気がするんですけど。この映画で描かれている三ツ瀬はすごくリアルで、現実と全然変わらない。そういうところがすごく新鮮で面白いなと思いました。
――もし自分が三ツ瀬にいたとしても、なかなかこの世界に別れを告げて、天界へ行こうという踏ん切りがつかないなと思いました。
のんそうですね。私が演じたたまえは臨死状態で三ツ瀬に来て、そのまま魂が天界へ旅立つのか、現世に戻るのかを自分で決められる立場だったんですけど、やっぱりすごく居心地が良く感じてしまうんですよね。現世には自分の居場所がないと感じていたたまえが、三ツ瀬で家族と出会って、ここが自分の居場所だって思えるところを見つけてしまった。