宮城県石巻市を舞台に開催されている「Reborn-Art Festival 2021-22 後期」をレポート 新作を中心に注目作品を紹介
今期はこのエリアにかつてあったサウナや鮮魚店、いまも人々があつまるスケートリンクを舞台に作品が展示される。
石巻駅前に現れた山内祥太による巨大なゴリラの映像作品は、設営時から地元市民の注目を集めている作品。ユーモラスに踊り回る巨大なゴリラはあたらしい石巻のアイドルになりそうだ。
山内祥太《我々は太陽の光を浴びるとどうしても近くにあるように感じてしまう。》2021年
今年、石巻市民に惜しまれつつ閉店した鮮魚店「プロショップまるか」の跡地には、小説家・朝吹真理子とアーティスト・弓指寛治の共同制作による《スウィミング・タウン》が展示されている。東日本大震災を起点に、石巻の記憶や自身に関することを直接街の人々に聞き取り、絵や言葉、インスタレーションに構成した作品。建物内のあちこちに絵や言葉が散りばめてあり、さまざまな物語を重層的に体感できる。時間をかけて鑑賞したい作品だ。
朝吹真理子・弓指寛治《スウィミング・タウン》(部分)2022年
朝吹真理子・弓指寛治《スウィミング・タウン》(部分)2022年
朝吹真理子・弓指寛治《スウィミング・タウン》(部分)2022年
旧つるの湯の笹岡由梨子の作品《パンジー》は家族をテーマとしたビデオ・インスタレーション。