宮城県石巻市を舞台に開催されている「Reborn-Art Festival 2021-22 後期」をレポート 新作を中心に注目作品を紹介
《タワリング・バカンシー》は、日本各地で集めた音を、さまざまな形のスピーカーから流した作品。この音を聞きつつ、作品の先にある防潮堤を登ると、青い海と空、それまで防潮堤のブロックにより全く聞こえなかった潮の音が耳に流れ込んでくるというもの。自然の音を存分に聞いたあとに作品までもどり、再びスピーカーから流れる音を聴いたとき、その印象は大きく異なっているはずだ。
SIDE CORE(BIEN/EVERYDAY HOLIDAY SQUAD)《タワリング・バカンシー》2022年
《タワリング・バカンシー》の先にある防潮堤の上から見た石巻の風景
■桃浦・荻浜エリア
桃浦・荻浜エリアは、RAFの象徴的作品である名和晃平の《White Deer (Oshika)》が常設展示されていることで知られている。
名和晃平《White Deer (Oshika)》2017年
会期中は、この作品に加え、藤本壮介の《Cloud pavilion(雲のパビリオン)》や小林武史によるサウンド・インスタレーション《CIRCLE of MUSIC in the LIFE #2》なども展示される。青い空や海と、白い鹿や雲、音との対比を楽しめるエリアだ。