2023年5月6日 10:00
窪田正孝 『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』主人公・渡守ソウシは子供たちの声を聞こうとする人
キャラクターについて、「こうです」って説明するのはなかなか難しいですね。言葉で説明しすぎてもつまらなくなってしまいそうだから、想像力に委ねる部分は大きいです。
――子どもたち、つまりエヴァンゲリオンのパイロットである叶トウマ、羽純ナヲ、光条・ヒナタ・ラファイエット、秋津希エリですね。彼らが「際立つように」とは、例えばどういうことでしょう。
ソウシは子どもたちの前に教師として現れ、彼らの声、彼らの思いを聞こうとする人なんです。
――作中で、そういうセリフもありますね。
子どもの声って、言葉に力がないからどうしても後回しにされがちじゃないですか。この作品に登場する子どもたちは14歳ですけど、まだ言葉を話せないくらいの子供たちは泣くことでしか自分の気持ちを伝えられない。
どうして泣いているのか、どういう感情でその顔をしているのか、大人はたぶん言葉にしないとわからないし。でもソウシはそういうところまで含めて、ちゃんと人の声を聞ける人だとイメージしています。
――子どもたちのメッセージを受け取る人なんですね。
ラルビはそういう子どもたちの訴え、それも世界的な問題に繋がる内容が『エヴァンゲリオン』には描かれていると語っているんです。