新章開幕。2年ぶりの新作を携えたライブであらわになったego apartmentの大胆な挑戦【ライブレポート】
そのアクションがさらにフロアを揺り動かす。Zenのインダストリアル嗜好が存分に発揮された「TV」。3人の姿が瞬時に背後に投影され、観ている方は無条件にアガる。歓声も大きくなる。楽しくてしょうがないと言わんばかりの表情でギターを弾きまくるShu。この日の彼は、ウェーブがかった黒髪に膝上丈のショートパンツ、重ね付けしたネックレスにハイソックスはギターの色と同じグリーンという目を見張るようなスタイリング。とても似合っていた。
暗転した場内に雨音が聞こえ、「七夕」へ。
いつか見た風景を思い出させる音像はしっとりと重くブルージー。間奏でポツリポツリと言葉を発するように鳴るベースに、感情をあらわにしたようなギターが絡みついていき最後はアグレッシブに収束する。この日の大阪は雨模様で、「涼しかったのに、みんな熱くしてくれてありがとう!」とZenが言えば、Dynaは「けど、まだ足りひんなあ」「今日という日は今日しかないから、後悔のないように暴れて帰って!」とさらに焚きつける。
「pools」でShuがボーカルをとる背後でZenとDynaが目を見合わせる。同じようにZenとShuが、またShuとDynaが、ステージの上で目を見合わせ向かい合ってプレイする姿が何度も見られた。