マティス、モディリアーニ、萬鉄五郎の絵画の共通点とは?『TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション』で楽しむ”組み合わせの妙“
は、近代都市をモチーフや表現の主題にした芸術家たちを紹介する。ラウル・デュフィの《電気の精》は、1937年のパリ万博のために制作された巨大壁画のリトグラフによる縮小版。巨大壁画は、かつて万博会場だったパリ市立近代美術館内に展示されており、電気の概念や歴史、電気にまつわる哲学者や科学者、技術者が描かれている。
トリオ・テーマ<近代都市のアレゴリー>よりラウル・デュフィ《電気の精》1953年頃 パリ市立近代美術館蔵
「都市のグラフィティ」では、路上のポスターを描いた佐伯祐三、ポスターを剥がして作品を作ったフランソワ・デュフレーヌ、そして路上を自らの作品発表の場としたジャン=ミシェル・バスキアを並べる。
トリオ・テーマ<都市のグラフィティ>より奥:ジャン=ミシェル・バスキア《無題》1984年 大阪中之島美術館中央:佐伯祐三《ガス灯と広告》1927年 東京国立近代美術館、手前:フランソワ・デュフレーヌ《4点1組》1965年 パリ市立近代美術館
同じ「都市」というテーマでも3館ごとに全く作品が登場するように、以降の章もバラエティ豊かなトリオが続々と登場する。
3章「夢と無意識」では、夢や無意識、空想や幻想などを表現に取り入れた作品を、第4章「生まれ変わる人物表現」