LOVE PSYCHEDELICO、TOHOシネマズ立川立飛にて“最高音質”のライブを披露 コロナ禍に提示した新しいライブの在り方
生楽器そのものの音を活かしたサウンドの構成はもちろん、TOHOシネマズ立川立飛の音響スペックを活かすため。以前のインタビューでNAOKIは「この映画館のスピーカーのスペックをすべて活かせる機材は存在しない」と語っていたが、それはつまり、ミュージシャンが意図した音をすべて具現化できるということでもある。実際、この日のライブにおけるサウンドは本当に素晴らしかった。まるでヘッドフォンで聴いているかのような密着感と生演奏特有のダイナミクスが同時に得られる音響は、まさに圧巻だった。特に心に残ったのは、『These days』『A DAY FOR YOU』などアコースティックギターの響きを活かした楽曲。バンド全体の豊かなグルーヴを感じながら、深沼元昭(G)、高桑圭(G)をはじめとするバンドメンバーのプレイもじっくり味わうことができる、最高の音楽体験だった。楽曲の世界観を際立たせるライティングや映像を含め、映画館の設備をフルに生かしたこの日のライブは、あらゆる意味で“史上初”だったと言っていい。
『LOVE PSYCHEDELICO “LIVE THE GREATEST HITS 2020”』のもうひとつの意義は、コロナ禍におけるライブの新しい在り方を提示したこと。