まるでスペインの輝く太陽。期待のピアニスト・ガルシア・ガルシアはユーモアも抜群
ショパンの言語が形成されていくのが聞こえてくるんだ。ベートーヴェンやシューベルトへの強い愛着が感じられる。最終楽章は悪魔的難しさだけど、プログラムの前半を締めくくるのにふさわしい。彼の他の2つのソナタは日本で演奏したことがあるので、このツアーでソナタ3作品の輪が閉じられる」
スペインの作家の音楽との組み合わせは、将来「スペイン曲のコンサート」を見据えての助走だろうか?
「僕はスペイン人なので、自国の最高の音楽をプログラムに盛り込むことに小さな義務を感じることがある。特にアルベニスは『イベリア』など、ピアノのための最高作品を複数生み出している。ロマン派以降のスペインの偉大な作曲家たちは、皆ショパンをロールモデルとしていて、特にモンポウはそうです。これらの素晴らしい音楽を演奏することは、ショパンやベートーヴェンのソナタを演奏するのと同じくらいエキサイティングです」
モンポウの「ショパンの主題による変奏曲」は、「前奏曲第7番」を駆使したユニークな変奏だ。日本ではこの前奏曲は、長年、太田胃散のCMでテレビやラジオで流れているので、クラシックファンでなくてもなじみがある。
「へえ、知らなかった。