まるでスペインの輝く太陽。期待のピアニスト・ガルシア・ガルシアはユーモアも抜群
僕はどんな音楽のパッセージでもアイデアをまとめる術を学んだので、ほとんどの場合、運指について考える必要はなく、練習中に楽譜に運指を書くこともない。演奏ごとに運指が変わるのは、指のことを考えなくても弾けるから。薬指が特定の音符を手伝ってくれることもあれば、中指が助けてくれることもあるね」
オーバーアクションはせず、どの指も鍵盤に吸い付くかのようななめらかな動きだ。 ちなみに、特別なハンドケアはしてないそうだが、お気に入りのハンドクリームは、日本の自然派ブランド「SHIRO」とのこと。
「とても寒い日や極端に乾燥している日に使ってる。演奏旅行の必需品だよ。濃すぎず、バターみたいにベタベタせず、使い心地がいい」
●「ショパンの主題による変奏曲」は、きっと日本人好み
東京公演のプログラムはショパン、モンポウなど変化に富んだ選曲だ。
「『即興曲』第1番~第3番と『幻想即興曲』は、僕が最もインスピレーションを得たショパン作品の一部です。
単なる小品ではなく装飾芸術の傑作に仕上げている。この4作を通して良いムードが広がっていく…。『ソナタ第1番』は、若かりし時の作品とみなされて取り上げられないことが多いけれど、僕はとても独創的で成熟した作品だと思う。