『イサム・ノグチ 発見の道』東京都美術館にて開催中 石彫作品や「あかり」などでその創作の足跡をたどる展覧会
は、ノグチが作品に取り込もうとした「かろみ(軽み)」に着目した作品が並ぶ。折り紙にインスパイアされ一枚のアルミ板から作り出された彫刻作品や、鮮やかな色の遊具彫刻の数々は、イサム・ノグチが様々な表現に果敢に挑戦していたことを示してくれる。
イサム・ノグチ《リス》(1988年)香川県立ミュージアム蔵(C) 2021 The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum/ARS, NY/JASPAR, Tokyo E3713
参考出品フリーフォームソファ、フリーフォームオットマン
ちなみに、参考出品されているイサム・ノグチのデザインによるフリーフォームソファとオットマンは、自由に腰掛けることができる。椅子に腰掛け、低い視点から彫刻作品を眺めると、また新しい発見ができるはずだ。
そして、最終章「石の庭」は、彼が晩年に精力的に取り組んだ石彫の作品を展示する。ノグチは1964年、香川県牟礼町を訪れ石匠の和泉正敏と、当地の名物である庵治石と出会い、アトリエを構えることとなる。石の持つ美しさを十二分に引き出せる環境のもと、ノグチは石彫作品に精力的に取り組んだ。