HYDE、ツアーファイナル公演レポート到着 映像作品として発売&6月より全国ツアー開催も決定
まるで会場全体で楽曲を奏でているような特別な一体感が実に心地好く、ライヴとは観客と一緒になって作られるものなのだとつくづく知らされた。ライヴは即興芸術だと常々口にしているHYDEだが、このファイナルで大阪城ホールに響き渡った音色もまたこのとき限りの奇跡の芸術なのだろう。そして芸術とはこんなにも人々の心を満たすものだと「HYDE LIVE 2020-2021 ANTI WIRE」によって改めて教えられた気がする。
「ようこそ、“ANTI WIRE”へ。大阪、待たせたね。待たせたぶん、溜まった毒をいっぱい出して、気持ちよくなって帰ってもらおうかな。せっかく久しぶりに会えたんだから、一緒に楽しもう!」そんなHYDEの呼びかけに熱狂はますます色を深めていく。アコースティックライヴを謳った今回のツアーは、何をおいても特筆すべきは1曲1曲に宿った尋常ではない熱量だろう。
コロナ禍による制限も多いなか、今できる最高のパフォーマンスとは何かを追求した結果、HYDEが出した答えがこのアコースティックスタイルのライヴとなったわけだが、1曲1曲に施された大胆かつ最強のリアレンジはもはや“アコースティック”と聞いてイメージするそれとははっきりと異なる。