くらし情報『生と死の境で、言葉の真実を見極める奇跡について思う 『フェイクスピア』観劇レポート』

2021年6月9日 17:00

生と死の境で、言葉の真実を見極める奇跡について思う 『フェイクスピア』観劇レポート

NODA・MAP第24回公演「フェイクスピア」(撮影:篠⼭紀信)


NODA・MAP第24回公演、野田秀樹作・演出の『フェイクスピア』が東京芸術劇場プレイハウスにて上演中だ。タイトルはフェイク+シェイクスピアであること、物語の舞台は恐山でイタコが出て来ること……、事前に得られた情報はせいぜいこの程度で、多くの演劇ファンが野田の新たな劇空間を、そこにどんな驚きが仕掛けられているかを心待ちにしていたことだろう。シェイクスピアが生み出す虚構の世界、それのフェイク(偽物)なら裏返って真実に行き着くということ?と勝手気ままに推察するうち、「“言葉についての劇”らしい」という情報も入って来た。これまで縦横無尽に言葉を操り、解体し、肉体に乗せて空間へ放って来た野田が、あらためて言葉と向き合う。その意味とは何なのか。

舞台上に広がるグレーの緩やかな傾斜は、恐山を示しているのだろう。そこに現れる白石加代子がイタコの役であることは誰もが想像したと思うが、百戦錬磨のベテランイタコではなく、もう半世紀もイタコ試験!? に落ち続けている見習いのイタコという設定にまず失笑。白石扮する“皆来(みならい)アタイ”のもとに降霊を求めてやって来た“mono”(高橋一生)、そして“楽”(たの、橋爪功)。

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