『三島喜美代―未来への記憶』練馬区立美術館で開幕 約1万個のレンガを敷き詰めた圧巻のインスタレーションも
手前三島喜美代《Comic Book 03-1》2003年 ポーラ美術館蔵左奥 三島喜美代《Comic Book 03-3》2003年 個人蔵右奥 三島喜美代《Comic Book 03-2》2003年 ポーラ美術館蔵
三島喜美代《Work 22-P》2022年個人蔵
三島喜美代《Work 17-C》2017年ポーラ美術館
なお、空き缶を模した作品に触ることができる特設コーナーも設置されている。ずっしりとした重みや質感など、実際に触って確かめてみよう。
陶でできた空き缶の作品に「さわれる」コーナー
そして、本展のハイライトとなる第4章「大型インスタレーション」では、1つの展示室全体を使ったインスタレーション作品《20世紀の記憶》のみを展示する。1万個以上の耐火レンガブロックを床に敷き詰めた本作は、三島が20世紀の100年間から抜き出した新聞記事を転写したレンガを使用している。レンガにはひとつひとつに重い内容の事件が刻み込まれているものの、多数集まることで瓦礫にも見える作品の一部となってしまう。毎日多くの情報や事件に流されて生きることへの問いかけにも感じられる作品だ。
三島喜美代《20世紀の記憶》(部分)