くらし情報『辻村深月×成井豊×岡田達也インタビュー『ぼくのメジャースプーン』舞台化に懸ける熱意』

2022年5月23日 17:50

辻村深月×成井豊×岡田達也インタビュー『ぼくのメジャースプーン』舞台化に懸ける熱意

だけじゃなく、「教える側」にも変化や発見がある。それが醍醐味であり、おもしろいところなんです。教師に限らずいろんな立場の人が「教える側」を経験することで、奇跡を目の当たりにできる。自分の働きかけによって「こんなによくなっちゃうの?」「昨日まで全然ダメだったのに、できちゃったね!」と感じられるのは幸せなことです。──では『ぼくのメジャースプーン』の師弟といいますか、「ぼく」と秋山教授に起きた奇跡って?

成井「ぼく」が犯人に提示した条件ですよね。辻村さん、僕も秋先生と一緒にすっかり「ぼく」に騙されましたよ。

辻村ありがとうございます!

成井よりによって、犯人にあんな条件を提示するなんてね。秋先生は「ぼく」を叱ったけれど……ご本人は認めないでしょうが、「許せない」のではなく彼に「負けた」と感じているんじゃないかな。
きっと苦い敗北感で90%占められているだろうけど、残りの10%はどこかで嬉しかったはずですよ。

──嬉しさ10%の内訳を教えてください。

辻村深月×成井豊×岡田達也インタビュー『ぼくのメジャースプーン』舞台化に懸ける熱意


成井想定していない「別解」を教え子に見つけられると、すっごい悔しい一方でちょっとだけ嬉しいんです。弟子が師匠を超える瞬間も、またひとつの奇跡でしょう? 教え子に負けるのって、どこか気持ちいいんですよね。

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