くらし情報『辻村深月×成井豊×岡田達也インタビュー『ぼくのメジャースプーン』舞台化に懸ける熱意』

2022年5月23日 17:50

辻村深月×成井豊×岡田達也インタビュー『ぼくのメジャースプーン』舞台化に懸ける熱意

が能力の使い道をあれだけ深く考え抜くのは、ひとえに傷ついたふみちゃんの存在があるから。知性の高さが小学生離れして見えたとしても、その気持ちは納得できるじゃないですか。クライマックスを過ぎたところで登場する「好きという気持ち」について秋先生と語るシーンのセリフに象徴されるんじゃないかな。

──「ぼく」が、ふみちゃんを想ってしようとしていた制裁が本当は何のためだったのかについて葛藤するシーンですね。

成井あの事件がなかったら、「ぼく」はそこまで深く物事を考えなかったんじゃないでしょうか。もうちょっと、のんびり暮らしている子どもだったかもしれない。けど、陰惨な事件と他者の心を操る能力を持っていることによって……思考せざるを得なかった。その結果、並の小4とは思えないような高い知性を獲得した。
そんなバックボーンを持った人物像だと受け止めています。

弟子が師匠を超える「奇跡」を目の当たりにして(成井)

──成井さんは元高校教師だったご経験から、「教育というテーマが好き」と座談会動画でおっしゃっていましたよね。「少年少女が周囲の大人に促されて成長していくさまを大切に描きたい」とも。そういった要素を『ぼくのメジャースプーン』ではどのように結実させていらっしゃるのでしょうか?

成井教育の現場では「教わる側」

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.