くらし情報『3つのギリシア悲劇を再構築した『テーバイ』 長い創作期間を振り返る船岩祐太・植本純米インタビュー』

3つのギリシア悲劇を再構築した『テーバイ』 長い創作期間を振り返る船岩祐太・植本純米インタビュー

今回、整合性が取れない部分もある3本の戯曲を繋げるにあたって、クレオンにスポットを当てることによって見えてきた太い筋がありました。

キャスティングにおいては、いわゆる悪人のイメージの強いクレオンですが、そうではなく多面性を持った人物として描きたいなっていうことを考えた時に、悪役に見えない、ある種の人の良さがにじみ出るようなタイプの方で、しかもその複雑さみたいなものをきちんと表出できる人がいいなっていうのが前提にあって純ちゃん(植本)がいいなと。

3つのギリシア悲劇を再構築した『テーバイ』 長い創作期間を振り返る船岩祐太・植本純米インタビュー

新国立劇場の演劇『テーバイ』主な出演者上段左から)植本純米、加藤理恵、今井朋彦下段左から)久保酎吉、池田有希、木戸邑弥
植本3本を繋げてクレオンをやってみて、すごい小物だなと思いました。プレスリリースにも「一介の脇役が……」と書いてあって、みんなそう思っているんだなって(笑)。一介の脇役が間違って真ん中に来ちゃうという話だからね。

船岩長い時間、このテキストに向き合っていると、時代の方がどんどん動いていくんですよね。それ(時代)と向き合っていても、こっちのテキストは変わらないという強さがあったな、という気はします。

植本うん、他の現場だと、何年か前にやる予定だったものが、コロナ禍もあって中止になって、その数年間で時代が動いているから、もう一度、書き直したり、演出を変えたりということが、しょっちゅう行われているけど、この作品に関しては、それはないなという印象だね。

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