くらし情報『3つのギリシア悲劇を再構築した『テーバイ』 長い創作期間を振り返る船岩祐太・植本純米インタビュー』

3つのギリシア悲劇を再構築した『テーバイ』 長い創作期間を振り返る船岩祐太・植本純米インタビュー

さすが紀元前の話です。強靭だよね。

独立した3つの悲劇がひとつになり、より見えてきたもの

――3本の戯曲は、テーバイを舞台にしつつも、執筆された時期も違いますし、神と人間、法の関係性や捉え方、テーマも異なります。

船岩上演年代で言うと『アンティゴネ』が最初で次が『オイディプス』、『コロノスのオイディプス』は最後と言われているんですね。『コロノス…』はどうもソポクレスが最後に書いて、なおかつ死んだ後に上演されたとも言われているんですけど、(3作品の執筆時期は)20~30年は開いているんです。

「こつこつプロジェクト」でやっている時は、企画からあえてギリシャ悲劇っぽさみたいなものを引き剥がしていくということをやったんですけど、いま、改めて当時の時代背景みたいなものを確認していくと、それぞれかなり密接に繋がっているだろうということがはっきり見えてきていて、今回はそれを主軸に当時の政治的な解釈から生まれた台本として扱ってみようと考えています。

――『オイディプス』で自らの罪(近親相姦・父殺し)を知ったオイディプスは自分の目を潰し、テーバイを去りますが、『コロノスのオイディプス』では、自らが犯した罪について「知らなかったのだから仕方なかった」

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