2024年3月2日 10:00
「どっちなんだよ」のままで終わらせてはいけない作品。沖縄在住の劇作家・兼島拓也と新たに出演する・中山祐一朗が語る2024年版『ライカムで待っとく』
そういったことも今、田中さんやスタッフとのミーティングで、たとえば「語尾は違うほうがいいんじゃないか」とか「ここまで言ってしまうと露悪的過ぎないか」みたいにして話し合っている最中なんです。この1年半での社会自体の変化、変わっていない部分も含めて、この再演に反映出来ればいいなと思っています。
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『ライカムで待っとく』2022年度初演より(撮影=引地信彦)
中山劇の序盤、沖縄のタクシーに乗るシーンで、浅野はタクシーの運転手にマウント取られる感じで会話が進むじゃないですか。その運転手を今回は佐久本君が演じるから、若者にマウント取られる感じになるのかなと。それがちょっと楽しみですよね。若者って政治のこととか考えてなさそうに思うけど、やっぱり沖縄に行ってみると、若者ですら何かを引きずっているんだろうな……といったリアルな空気が生まれる可能性がありますよね。
沖縄では「慰霊の日」に上演
――今回はKAATでの公演の後、京都公演、福岡公演、さらに沖縄公演も開催されます(6月22日、23日の沖縄「慰霊の日」に上演)。初演に続き、2024年の観客の心をどう揺るがすのか、注視しつつ自らもしっかり体感したいと思います。