山本耕史「僕が出ることはもうないと思っていた」再びマークを演じる『RENT』の魅力
をはじめブロードウェイを中心に活躍中の面々だということ。そして“伝説”の日本初演マークの復活は、『RENT』ファンはもちろんミュージカル、そして演劇を愛する者たちの間でも大きな反響を呼んだ。
「僕が『RENT』に出ることはもうないと思っていたので、まさかこういう形でやることが叶うとは。初演で共演した人たちからもたくさん連絡が来て、みんな喜んでくれていました。ネイティブの人たちの中に入って英語で演じるので、これまでに経験したことのないトライではありますね。僕自身、楽しみではあるけど同時に『大丈夫かな?』という気持ちもあります」
英語のネイティブ・スピーカーではない山本が、ネイティブ・スピーカーの中にひとり入って(Crystal Kayはトライリンガルなので言葉のハードルはない)全編を英語で演じる。それは、俳優としてどれほど高い壁なのだろうか。観客の側としては、想像してみるほかない。
「もちろん以前演じているので、マークのフィーリングや動き、どの場面でどういうことが巻き起こるのかは十分わかっています。でもそれを表現する言葉が違う。正直に言って、ネイティブの人とは骨格も育った環境も違うし、同じレベルにまでいくことは難しい。