『けむりの軍団』上演中の新感線・いのうえひでのりを直撃
旗揚げは1980年。結成39周年を迎えた劇団☆新感線は今年、“39サンキュー興行”と銘打った一連の公演を敢行中だ。春公演の生田斗真主演『偽義経冥界歌』に続くは現在、東京・TBS赤坂ACTシアターで上演中の夏秋公演『けむりの軍団』。2016年の『乱鶯』以来、新感線には2度目の書き下ろしとなる倉持裕脚本の“いのうえ歌舞伎”は、39周年にしてなお挑戦に満ち、劇団の様々な可能性を探る痛快作に仕上がった。なお本作は、“いのうえ歌舞伎〈亞〉alternative”の第1作。今後、外部作家によるいのうえ歌舞伎には“〈亞〉alternative”の冠が付き、座付作家・中島かずきが書く王道の冒険活劇との住み分けがされるようだ。『けむりの軍団』開幕から間もない某日、劇団の今後の展望を含め、演出のいのうえひでのりに話を聞いた。(以下、『けむりの軍団』のネタバレが含まれます。
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倉持と初めて組んだ『乱鶯』で、「すごく手応えがあった」と話す。
「『乱鶯』は池波正太郎風味の和事な作品だったので、今度はもうちょっとガチャガチャした感じのものがやりたいなと。こちらからは『隠し砦の三悪人』(1958年公開、黒澤明監督の映画)