映画『女たち』篠原ゆき子 インタビュー「ストレスをためない生き方」
と、結婚の約束をしている直樹(窪塚俊介)の存在だった。
劇中でコロナ禍という地続きの日常が描かれる本作。
罵詈雑言を浴びせる毒母の介護や、恋人の裏切り、大切な人を失う喪失感で、八方ふさがりとなる美咲をはじめ、いろいろなことにもがいてストレスに押しつぶされそうになる“女たち”の葛藤は実にリアルで、決して対岸の火事とは思えない。
そんな女性が共感せずにはいられない等身大の人間ドラマを、新鋭・内田伸輝監督のもと、脚本段階から参加した篠原を直撃。
制作秘話と共に、コロナ禍においての気付き、行き詰まったときの乗り越え方についても語ってもらった。
撮影:源 賀津己
コロナ禍での撮影で感じたこと
―—篠原さんにあて書きされたオリジナル脚本の映画化作品ですが、どんな経緯で参加されたのですか?
きっかけは、プロデューサーの奥山さんから「一緒に映画を作り上げることができる監督とゼロからやってみては」とご提案していただいたことです。
内田監督とは『おだやかな日常』(12)でもご一緒させていただいたのですが、役者の意見を広く取り入れてくださる方で、お互い信頼関係もありましたし、撮影の斎藤さんは内田監督の奥さまでもあるのですが、私の親友と親交が深く、そういうご縁もあいまって、本作に参加させていただきました。