モーリス・ベジャール・バレエ団が3年ぶりの日本公演。クイーンの名曲がダンスで炸裂する『バレエ・フォー・ライフ』ほか
クイーンの17のきらめくヒット曲が響き渡る中、ステージではダンサーたちが「生」を炸裂させる。そこにはフレディと思しき人物もトレードマークだった衣裳を身に着けて登場。また、ところどころにモーツァルトの音楽が挿入され、病気や死、天国のイメージが鮮やかに対比される。クライマックスはフレディ、ドンをはじめとする犠牲者たちの追悼式ともいうべき厳かな雰囲気を帯び、客席は感動に包まれる。
『バレエ・フォー・ライフ』photo: BBL-Elena Morosetti
音楽に正面から向き合い寄り添った作品の豊饒さと圧倒感
Bプロでは不朽の傑作『ボレロ』をはじめとして、デュエット『2人のためのアダージオ』、ベジャールによる祝祭的ストラヴィンスキー・バレエ『コンセルト・アン・レ』、前芸術監督のジル・ロマンがコロナ禍に踊る喜びを表現した『だから踊ろう…!』を加えた全4作が上演される。
ジル・ロマン振付『だから踊ろう…!』photo: BBL - Gregory Batardon
Bプロのオープニング『だから踊ろう…!』は、コロナ禍のもとでカンパニーを率いていたジル・ロマンが、困難な状況下で“踊る喜び”を表現することを念頭に創作。