2022年5月12日 07:00
畠中祐が演じた新鮮な役柄「荒木作品の中にはものすごい“青春”が流れている」
そのための仮アフレコですね。他にも、役者の方の吹き替えの場合、先に僕ら声優が声を入れることもあります。今回はこっちの意図もあると思います。
───なるほど。制作の初期段階から重要なお仕事をされていたのですね。完成した作品はご覧になられましたか?
もちろんです。完成版は仮アフレコの時よりも、ずっとドラマチックで、胸を締め付けられる切なさがありました。大胆なところもあれば、繊細な表情を見せてくれることもある。
荒木監督の作品は本当に観ていて惹きつけられるし、パワーがあると感じました。
───荒木監督と畠中さんの間には、これまでに培った強い信頼関係があると思います。キャラクターの背景や役作りについては話し合うことはあったのでしょうか?
荒木監督は最初に、アフレコ前にブースの中に入ってきて、僕たちに作品の世界観を説明するんです。今回もそうでした。他の現場だと台本を読んで「じゃあやってみよう」と進めることも多いのですが、作品に入る前の準備をすごく丁寧にされる方ですね。その時間は、監督の熱量が一番伝わる瞬間でもあります。本当に大好きな時間でした。
頭で先に考えて行動するキャラクターは新鮮だった
───チームが複数存在しているからこそ、物語に奥行きが出てくると思うんです。