2021年10月31日 15:50
THE MODSが"約束の地"日比谷野外音楽堂へ帰還 40周年記念ライブレポート
この野音公演は確かにデビュー40周年のアニバーサリーだ。しかし、それ以上にステージの上のモッズは現在進行形のバンドであることを強烈に感じた。特に今回のコロナ禍のような世界情勢が揺れ動く中での彼らのステージには独特の緊張感がある。天安門事件の時も、同時多発テロ事件の時もそうだった。だから今回もヒット曲をメインとしたいわゆるメモリアル的なセットリストとは少し違った。今を映し出すエッジの効いたナンバーが続く。
そして、8曲目、このツアーのために森山が書き下ろし、コロナ禍を生きる閉塞感と、その先に見える一筋の光を歌にした新曲「READY TO ROCK」のイントロが鳴り響くと観客は無言のままにヒートアップしていく。ここからも、この"約束の地"に集まったひとりひとりの心情が克明に分かった。
それは、ファンがモッズに求めているのは、懐かしさではなく、今も第一線を走り続け、リアルタイムのバンドでいてくれることへの感謝の念だということだ。
新旧織り交ぜたセットリストが進行されていく。モッズの40周年というか長い歴史、そして現在を凝縮したステージだ。
そして、2回目のアンコールラストは。1982年の伝説の"雨の野音"を経て、メンバー森山、北里の個人的な物語がファンのアンセムとなった「TWO PUNKS」