くらし情報『【レポート到着】舞台『少女都市からの呼び声』上演中 倍速視聴ができない世界に迷い込んでみて』

2023年7月14日 19:00

【レポート到着】舞台『少女都市からの呼び声』上演中 倍速視聴ができない世界に迷い込んでみて

そんなもん一言で言えるようなら、わざわざ劇場でナマの体験なんかしないのじゃ!特にこれは唐十郎作品である。巷で見かける「映画まとめサイト」みたいに、「あらすじ」的なもので要約されてたまるか、というか、絶対に要約なんて不可能だ。むしろ、頭で理解しようとすると脳みそがバグを起こすだろう。余計なことを考えず、頭を空っぽにし、五感の全てを使って、目の前で起きるめくるめく世界を受け入れ、役者たちが発する言葉と熱気をそのまま浴びていれば、唐ワールドの陶酔が待っている。

【レポート到着】舞台『少女都市からの呼び声』上演中 倍速視聴ができない世界に迷い込んでみて


何しろ演出の金守珍は、この作品と40年にわたり付き合ってきてなお、「まだ実験中」「やっと自分なりに形になってきた」と語るほどだ。唐十郎と並んで金が師と仰ぐ蜷川幸雄は、生涯で『ハムレット』を7回演出したが、『少女都市からの呼び声』は金にとってもそれに匹敵する、底知れない磁力を持った作品ということだろう。THEATER MILANO-Za公演の直前には、自身が率いる新宿梁山泊の紫テント版『少女都市からの呼び声』を上演したばかりだが、生々しく猥雑で、母の胎内で繰り広げられる見世物小屋的エネルギーが充満していたテント公演から、大空間に場を移しても熱気はそのままに、胎児の夢は宇宙的規模で時空を超え、手術室から満州まで(何のこっちゃと思うかもしれないが観ていただけばわかる)

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