栗山民也演出×中山優馬主演による舞台『血の婚礼』上演決定
翻案は木内宏昌が手がける。
併せて、栗山と中山によるコメントが到着した。
■栗山民也(演出)コメント
もうだいぶ前のこと、その時住んでいたロンドンの震える冬を抜け出し、暖かなスペインへ向かった。マドリッドに着いてからは列車で東海岸をゆっくりと2週間かけて南下、目的地であるアンダルシアを目指した。
その地にあるアルバイシンの丘を登ると、ただ透明な青色だけの空の下、小さな美術館と小さな野外劇場がポツンとあった。偶然にもその夜、その劇場ではロルカの『ジプシー歌集』をもとにした音楽劇をやっていて、彼の地グラナダに来た目的が叶った。
そのグラナダで生まれたガルシア・ロルカの『血の婚礼』を、今回やっと上演することができる。あの丘の上のあの喉から絞り出すような熱く乾いた声、あの力強く踏み鳴らし続けるステップのリズム、そしてあの劇場をギュッと包み込んだ、むせ返るような濃い人間たちの欲望の輪を思いながら、心躍るままに創ろうと思う。
ロルカに出会いたい、その一心で。
■中山優馬 コメント
『血の婚礼』に出演させて頂けること、また栗山さんの作品に出られること、大変嬉しく思います。
それと同時に、『血の婚礼』という偉大な作品に巡り合わせて貰った事に、感謝と共に重圧も感じています。