くらし情報『表現することを糧に生きた5人の作り手たちを紹介 『Walls & Bridges』展、東京都美術館にて開幕』

2021年7月26日 18:00

表現することを糧に生きた5人の作り手たちを紹介 『Walls & Bridges』展、東京都美術館にて開幕

ニューヨークで貧困と孤独の生活を送る。そんな過酷な状況のなか、借金して中古の16ミリカメラを購入、友人や家族など身の回りを撮影しはじめる。ときには手振れを起こしたり、ぼやけたりするものの、そのフィルムには、彼にとってのかけがえのない瞬間が絶え間なく刻まれているのだ。

表現することを糧に生きた5人の作り手たちを紹介 『Walls & Bridges』展、東京都美術館にて開幕

展示風景より ジョナス・メカスの作品
表現することを糧に生きた5人の作り手たちを紹介 『Walls & Bridges』展、東京都美術館にて開幕

展示風景より ジョナス・メカスの作品
増山たづ子は、夫が第二次世界大戦のインバール作戦で行方不明となって以降、岐阜県徳山村で農業の傍ら民宿を営み、暮らしてきた。彼女が60歳のとき、徳山ダムの建設計画が本格化し、村の水没が決定する。そのことを契機として、増山は全自動カメラ「ピッカリコニカ」を購入。村や村民の姿の撮影を開始、28年間にわたって撮影し続けた。その数はネガにして10万カット。アルバムは600冊にわたる。

表現することを糧に生きた5人の作り手たちを紹介 『Walls & Bridges』展、東京都美術館にて開幕

展示風景より増山たづ子の作品
表現することを糧に生きた5人の作り手たちを紹介 『Walls & Bridges』展、東京都美術館にて開幕

展示風景より増山たづ子の作品
もし、夫がこの村に帰って来た時、この村の状況を知らせたい、思い出を残しておいてあげたいという思いが、彼女を撮影に駆り立てていたという。2006年に徳山ダムの試験湛水が始まり、徳山村跡地は水没した。

表現することを糧に生きた5人の作り手たちを紹介 『Walls & Bridges』展、東京都美術館にて開幕

展示風景より増山たづ子の作品
シルヴィア・ミニオ=パルウエルロ・保田はイタリアのサレルノ生まれ。

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