2021年6月26日 12:00
にしな、初ワンマンでみせた音楽への切実な覚悟「これから先も、どこまでも自由に」
ハーッと大きく息を吐き、「やっほー」と客席に呼びかけると、場内からは大きな拍手。「初めてのワンマン、遊びに来てくださってありがとうございます」と挨拶をして、「せつない曲をやろうかなと思います」と始まったのは「ダーリン」。フォーキーなグッドメロディーに乗せて、優しさがゆえにせつない関係性を切々と歌い上げるこの曲は、にしなの真骨頂と言ってもいいだろう。ライブ序盤こそやや緊張も感じられたものの、中盤に差し掛かると堅さも消えて、「ランデブー」ではリズムに合わせて体を揺らし、早口のパートを見事に決めて、「centi」でもさらに伸びやかな歌声を聴かせる。
バンドメンバーを紹介し、「ここまではアルバムの曲をやってきましたが、次はアルバムに入ってない曲をやろうかなと思います」と話すと、ここでも場内からは大きな拍手。デビュー前のにしなはライブとYouTubeで弾き語りを披露し続け、まだ音源化されていない曲も多く、彼女を長く応援してきたであろうファンの多さを感じさせる。「アレンジされたバージョンを宇宙初公開しようかなと思います」と言って演奏された「夜になって」は、シンセやギターのソロをフィーチャーし、弾き語りとは異なるバンドならではの魅力を感じさせた。