2023年11月9日 21:00
GLIM SPANKYが“幻想的な世界観”で魅了した『Velvet Theater 2023』オフィシャルレポート
亀本はそんな松尾の世界観を現在進行のロックやポップという概念と融合させる、重要な役割を担い続けてきた印象が強い。すなわちこのパーティーには、二人のオールタイムアティチュードの深みを表現するという、ワンマンライブやフェス、対バンイベントとはまた異なる、並々ならぬ思いが込められているのだ。
今回の会場はいつもの東京キネマ倶楽部ではなく、恵比寿The Garden Hall。キネマ倶楽部は、昭和のグランドキャバレーの風情を残した内装、キャパ600人という中規模ならではのパーティー感、鶯谷という都心から離れた立地など、あらゆる要素がGLIM SPANKYフリークスが集う『Velvet Theater』とマッチしていた。それだけにオールマイティーなホールでキャパも3倍近くに膨れ上がったThe Garden Hallでの公演に対して、期待と若干の不安もあったが、結論から言うと素晴らしいステージだった。
松尾と亀本をサポートするバンドメンバーは、GLIM SPANKYを初期から支えるベーシスト、その静かな佇まいが若き日のビル・ワイマンと重なる栗原大、「私が言葉で伝えた抽象的なイメージを音にしてくれる」