くらし情報『国宝級の名品の数々が里帰り 『ボストン美術館展 芸術×力』東京都美術館で開幕 』

2022年7月26日 18:00

国宝級の名品の数々が里帰り 『ボストン美術館展 芸術×力』東京都美術館で開幕 

注目点は、この動乱で重要な役割を担う後白河院が画面には一切登場せず、牛車でその存在を暗示するにとどまっていることだ。権力者の姿を威風堂々と描くヨーロッパとは異なり、天皇を描かない日本ならではの慣習によるものといえる。

地上の統治者たちは、しばしば「神の代理人」としての役割を果たした。また、宗教的な儀式を行うことや、その地の宗教の支援を行う事もあった。第2章の「聖なる世界」では、権力者たちと宗教美術とのかかわりを扱う。

ブオナッコルソの《玉座の聖母子と聖司教、洗礼者聖ヨハネ、四天使》は、金箔をふんだん
に使い、照度を落とした展示室でも光り輝く祭壇画だ。

国宝級の名品の数々が里帰り 『ボストン美術館展 芸術×力』東京都美術館で開幕 

ニッコロ・ディ・ブオナッコルソ《玉座の聖母子と聖司教、洗礼者聖ヨハネ、四天使》1380年頃ボストン美術館蔵
エル・グレコの《祈る聖ドミニクス》はドミニコ会を創設した修道士聖ドミニクスを描いた作品。聖ドミニクスの敬虔さがドラマティックな構図で描かれている。


国宝級の名品の数々が里帰り 『ボストン美術館展 芸術×力』東京都美術館で開幕 

エル・グレコ《祈る聖ドミニクス》1605年頃ボストン美術館蔵
《大日如来坐像》は平安時代に制作されたもの。当時、権力者たちに広く受け入れられていた仏師、定朝の様式を踏襲して作られている。

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